トヨタ ヴォクシー 後席ディスプレイ V9T-R57C 表示しない
Prologue
いつもお世話になっております業者様より、トヨタ ヴォクシー の後席ディスプレイ(リアフリップダウンモニター)の修理依頼を頂きました。
モニターの型番は「 V9T-R57C」でトヨタ純正部品のようで製造メーカーはやはり富士通テンになります。
トヨタ車のミニバン(アルファード、エスティマ等)の全般に使用されているようです。
モニターの型番は「 V9T-R57C」でトヨタ純正部品のようで製造メーカーはやはり富士通テンになります。
トヨタ車のミニバン(アルファード、エスティマ等)の全般に使用されているようです。
症状はモニターに全く電源が入らず表示しないというものでした。
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症状確認
その1
まずは、12V電源や映像信号等を接続し起動させてみますが、やはりご申告通り全く電源が入りませんでした。
その2
という事で内部を確認していきます。
構造は、台座部(車体取り付け側)に簡単な中継基板があり、表示部(フリップダウン側)に画像処理回路、インバーター回路を1枚のコントロール基板にて制御しているようです。
構造は、台座部(車体取り付け側)に簡単な中継基板があり、表示部(フリップダウン側)に画像処理回路、インバーター回路を1枚のコントロール基板にて制御しているようです。
各信号を順番に追っていきますと、中継基板までは問題なく信号が入力されており、中継基板からも問題なく信号を出力しているようでした。
次にコントロール基板側にて入力信号を確認してみますと、信号が入力されていない事が確認されました。
次にコントロール基板側にて入力信号を確認してみますと、信号が入力されていない事が確認されました。
その3
ここで1番考えられる箇所がFPC([Flexible printed circuits] フレキシブルプリント基板)になります。
基板と基板を繋ぐ茶色いケーブルのような物で、一見FFC(フレキシブルフラットケーブル)に見えますが、FPCは基板の一種になります。
こちらのFPCを確認してみますと、やはりございました。
基板と基板を繋ぐ茶色いケーブルのような物で、一見FFC(フレキシブルフラットケーブル)に見えますが、FPCは基板の一種になります。
こちらのFPCを確認してみますと、やはりございました。
断線です。
フリップダウンモニターのようにモニターの開閉や回転する箇所によくありがちな症状で、今回の断線箇所はモニターの開閉時に負荷が掛かる箇所でした。
フリップダウンモニターのようにモニターの開閉や回転する箇所によくありがちな症状で、今回の断線箇所はモニターの開閉時に負荷が掛かる箇所でした。
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処置内容
処置内容として最適なのは、不良FPCを交換すれば良いのですが、こちらのモニターはトヨタ純正部品の物ですので、なかなか入手が困難な部品になります。
別の方法としては、不良FPCと同じピン数・ピッチ・長さのFFCと交換するという方法もございますが、FPCはFFCのようにただ信号ラインを繋ぐだけの物ではなく、例えば映像信号の同期の為に回路内で信号ラインの長さを調整したりする用途がございますので、FFCへの交換は最適とは言えません。
そして、残った唯一の方法として、断線したFPC自体を修復する方法がございますので、今回はこの方法にて修理対応したいと思います。
別の方法としては、不良FPCと同じピン数・ピッチ・長さのFFCと交換するという方法もございますが、FPCはFFCのようにただ信号ラインを繋ぐだけの物ではなく、例えば映像信号の同期の為に回路内で信号ラインの長さを調整したりする用途がございますので、FFCへの交換は最適とは言えません。
そして、残った唯一の方法として、断線したFPC自体を修復する方法がございますので、今回はこの方法にて修理対応したいと思います。
FPCは「曲がる」事が前提ですので、その動きに耐えられるよう、修復後に補強も必要になります。
わかり難いですが上画像はすでに修復後です。
わかり難いですが上画像はすでに修復後です。
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動作確認
FPCの修復が完了すれば、動作・表示確認を行い修理完了となります。
開閉や回転時の表示も問題ございません。
補強も施しておりますので、今後同じ個所が断線する事はないはずです。
補強も施しておりますので、今後同じ個所が断線する事はないはずです。
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修理のご依頼は勿論、その他のご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。